【ヘンリー塚本】家族にも内緒の秘め事
こっそりこそこそ 近親相姦3
オマージュ小説
嫁いでも、なお父の影に濡れる夜
プロローグ
嫁いで三年が過ぎた今もなお、私は実家の玄関に立つと、無意識に呼吸を浅くしてしまう。
風のように穏やかだった父の声。
不意に見せる、あの眼差し。
指先が触れた夜の記憶は、どれも夢のようで、けれど確かに肉体に染みついている。
夫とは仲が悪いわけではない。
子も授かり、家庭の形も穏やかに整っている。
けれど——私は、女としての「はじまり」を、父の中に知ってしまったのだ。
あれは、間違いだったのか。
それとも、生まれる前から仕組まれていた宿命だったのか。
今日もまた、母が不在の隙に、私は「娘」という顔で父を訪ねる。
玄関の引き戸を引くたびに、胸の奥が少し軋む。
それでも私は、父の匂いを吸い込みながら、
「ただいま」と、小さく呟くのだ。
第一章 父との再会と沈黙の空気
「ただいま」
そう口にした瞬間、ふわりと鼻先をかすめる懐かしい匂いに、
私は一歩、過去へと戻される。
それは、味噌と出汁の混じりあった穏やかな香りでありながら、
同時に、あの夜の汗の匂いをも思い出させた。
母が不在だと知った日、私は自然と父のもとへ足が向いていた。
理由など、あとからついてくる。
玄関の引き戸を開けると、そこには作務衣姿の父が立っていた。
歳を重ねたな、とどこか他人事のように思いながらも、
その眼差しを正面から見られない自分に気づく。
「おかえり」
その声は、あまりに優しくて、逆に胸の奥に小さな棘のように突き刺さる。
父は、変わらなかった。
いや、変わってしまったのは私のほうだ。
「嫁いだ娘」として、父の前に立つこの感覚に、まだどこか慣れないままでいた。
「急に来て、ごめんね」
そう言いながら私は草履を脱ぎ、廊下を歩いた。板張りの床が、足の裏に少し冷たくて、妙に現実味を帯びていた。
居間へと進み、昔と変わらぬ低いちゃぶ台を前に腰を下ろす。
柱時計の音が、部屋の静けさを際立たせている。
何も言わなくても落ち着けたはずのこの家が、今はまるで試されているような居心地の悪さを伴っていた。
父は台所に立ち、何やら鍋をかき混ぜている。
その背中を、私はずっと見ていた。
沈黙が続いても、それを壊そうとは思わなかった。
むしろ、その沈黙のなかに何かを探していたのかもしれない。
「夫とは、元気にやってるのか」
不意に、父が声をかけてきた。
私は頷く。
「うん……まあ、普通に。仕事も忙しいし、会話は減ったけど。」
父はそれ以上、深くは聞かなかった。
けれど私の中には、父の問いかけ以上に、自分への問いが渦巻いていた。
“普通”って、なんだろう。幸せって、どう測ればいいんだろう。
私は、いま幸せなのだろうか。
母になり、妻になったはずの私は、なぜ今もこうして「娘」としてここに戻ってきてしまうのだろう。
ちゃぶ台の上に、父が煮物と味噌汁を並べた。
「食べていけ」
短い言葉が、妙に温かく、けれど少しだけ切なかった。
箸を持ちながらも、私はその湯気の向こうにいる父の眼差しを、やはり正面から見られなかった。
父の眼差しには、何も映っていないように見えて、すべてが映っている。
その曖昧さが、私の心をかき乱す。
——あの夜、私は何を願ってしまったのだろう。
——あの瞬間、父は何を感じていたのだろう。
「この味噌汁、昔と変わらないね」
私がそう言うと、父は小さく笑った。
「お前が一番よく食べた味だからな。忘れられるわけがない」
——忘れていたのは、私のほうだった。
いや、忘れたふりをしていた。
そしてそれを、父はきっと全部わかっている。
ふと、窓の向こうに目を向けると、庭の椿が静かに風に揺れていた。
母が手入れしていたその木も、今は少し荒れて、枝が自由に伸びていた。
どこか私に似ている気がして、胸の奥がまた軋んだ。
「なあ……」
沈黙を割るように、父が声を出す。
「もし、過去に戻れたら、あの夜のこと……どうしたいと思う?」
箸の先が止まり、私の中にざわりと波紋が走る。
この問いは、父の優しさではなく、確信だった。
私がその答えを持っていることを、父は知っているのだ。
「……戻れないよ。だから、意味がないの」
そう答えるのが精一杯だった。
けれど、内心では叫んでいた。
戻りたくて仕方ない。あの夜、もう一度、女として抱きしめてほしい、と。
視線を上げると、父の眼差しが私を捉えていた。
あまりに静かで、でも逃げられなかった。
その眼差しの中に、私は自分の罪を、欲を、そして未練を見た気がした。
ちゃぶ台の下で、私は膝に置いた手を、そっと握りしめる。
——私はもう、あの頃の“娘”ではない。
——けれど、父の前では“女”であることをやめられない。
そう思った瞬間、身体の奥が、微かに熱を帯びていくのを感じた。
それは、夫といても得られなかった感覚。
父の前でだけ芽生える、いけない快楽の目覚めだった。
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タイトル こっそりこそこそ 近親相姦3 まさぐり合う家族
シリーズ名 こっそりこそこそ 近親相姦
メーカー品番 MTES-095
動画時間 179分
発売日 2023/03/30
ジャンル 近親相姦
レーベル 名作ポルノ
ヘンリー塚本監督
カテゴリ 近親相姦
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